2011年3月23日水曜日

遠隔地へ被災され治療を受けられるがん患者さんへ

J-CAN事務局(卵巣がん体験者の会スマイリー)の片木です。
今日は当会で被災されている患者さんとその担当医師(送りだす側、受け入れた側)からのアドバイスを掲載いたします。
参考になれば幸いです。
※これは今回のケースだけなので必ずしもこれが一般的な意見ではないことをご了承ください。

なお、医療機関からのお申し出で、送りだす医療機関は「治療できない」という勘違いをうけられては困るとのこと、受け入れ側は現在受け入れを表明を公式にはしていないというために、病院名は割愛させていただきます。

【患者さんより】
腹水がたまっている状況での避難所での生活は厳しい。
紹介状を書いてもらうのに時間がかかる(やむをえない)。
交通機関が遮断されているため、移動が厳しかった。
(いったん日本海側に移動しての長距離移動に耐える体力がいる)
1日では移動しきれないので、交通費に加え、宿泊するための現金がいる。
移転先は知らない土地なので、行動を一つ取るにも時間がかかる。
(電車がわからない、買い物がわからない、病院がわからない…)

【医師より】
紹介状がないと引き受けにくい
CTやMRIなどを持って避難は難しいと思うので、若干転院先で検査は必要
化学療法は日帰り、1泊2日などが多いため、患者さんが被災地から通いで治療を受けるには交通費などもかかるし体力的には難しいのではないかよく考えてほしい
遠方の病院に引き受けてもらうときは、親戚や友人など生活の世話をしてくれる人がそばにいないと厳しいと思う(治療以外の生活の時間も長い)
(現状では)治療費を免除はできないので、支払っていただかないといけないためにも親戚や友人のサポートがある場所での治療を選んでほしい