2011年10月23日日曜日

第4回抗がん剤等による健康被害の救済に関する検討会

(レポート:片木美穂)

10月21日航空会館で開催された第4回抗がん剤等による健康被害の救済に関する検討会に天野・眞島が参考人として参加しました。片木・桜井・松本が傍聴しました。

この日は関係者へのヒアリングということで、臨床腫瘍学会、乳腺腫瘍の医師、患者会2団体が呼ばれており、それぞれが15分のプレゼンテーションをし、質疑応答に答える形となりました。

いずれの参考人も
・副作用被害救済制度に関して医療の委縮などが起きる懸念
・本当に副作用かどうか証明するのが難しいという懸念
・がん治療は手術や放射線治療なども行うことがありそれらにも死亡するリスクがあること
・ドラッグ・ラグなどの医療の諸問題が悪化するのではという懸念
などなど多くの課題があり、極めて抗がん剤の副作用被害救済制度は難しいのではないかというまとめになっているスライドでした。

驚いたのは委員の質問でした。
傍聴席で思わず腰を上げて誰が質問しているのか座席表と見比べ何度も確認してしまうほど…。
前述の「医薬品等制度改正検討部会」や「がん対策推進協議会」に比べて傍聴者が少なく、マスメディアの数も圧倒的に少なかったのですが、こういう会議こそ傍聴しておかないと、実は当事者が知らない間にとんでもない制度ができてしまうのではないかと危機感を感じる内容でした。
(本当に気になる方は是非とも議事録が出たら見てほしいと思ってます)

特に気になったのは、制度で救済される人の「線引き」について口にする委員が居たことでした。
もちろん、検討する会議なのでそういう意見が出ることはわかるのですが、
例えば化学療法を術前に受けるのか、受けないのかで線を引けば、手術のない血液がんや、そもそも発見時に進行がんであることの多い卵巣がんや膵臓がんなどはどうなるのか…たまたま手術室が空いてなくて術前化学療法をやると決断された患者さんと、同じ条件で手術を先にした患者さんとの違いはという話になってきます。
また、同じ化学療法なのに初発と再発とで本当に差をつけていいのか、じゃ初回化学療法でマーカーが下がりきらずに再燃したらどうなるんだ?
骨髄移植のために大量化学療法をする患者さんは?多くが適応外で治療を受けている小児や、減量をして治療を受けている高齢者や合併症がある患者さんは?
昨日の各参考人のヒアリングを聞いて、その線引きが無理であろうこと、線引きをすればむしろその線引きを巡って訴訟が多発するのではないかと思いました。

また、委員の中には、「副作用被害救済制度」ができれば訴訟が減ると頭から信じて疑わない委員がいるのではないかと感じました。
それに関しては医療者委員も指摘していましたが免責が無い日本でそれはむしろ逆の方向に行くのではないかと思ってます。

がんは治療をしなければ、多くの場合はやがて進行して命が失われます。
また再発した場合は多くの癌が、化学療法を繰り返し、うまくがんとうまく付き合って生きていくことになります。
薬には副作用はあります。
私たちは、医師からリスクとベネフィットの説明を聞き、治療を選択する権利もあれば、治療をしない権利もあります。
末梢血幹細胞移植を受ける血液がんの患者さんのように、その治療を受ければ生きられる可能性もあれば、高い関連死の割合、後遺症の割合を知ってそれでも受ける患者さんがいます。

天野参考人がいったことが胸に残りました。
「健康被害を受けた後のことを議論するより、有効で安全な治療を受けられるよう必要な制度設計をしていくことを期待したい」

副作用被害救済制度に関しては作ることを前提ではなく、また線引きをするのではなく、本当にそれが患者さんのために必要なことなのかを考えていただければと思っていますし、多くの国民にもこの議論に関して興味を持っていただきたいと思ってます。

第26回がん対策推進協議会

(レポート:片木美穂)

10月20日、全国都市会館において第26回がん対策推進協議会が開催され、J-CANから天野、眞島、松本が委員として出席しました。また、片木と桜井が傍聴をしました。


現在、がん対策推進協議会は、「次期がん対策推進基本計画」を睨んでさまざまな事項について議論していますが、この日は、化学療法とドラッグ・ラグの最終とりまとめでした。
委員からはさまざまな意見が書面により出されましたが、患者委員4名(天野、花井、眞島、松本)の連名で要望をした「ドラッグ・ラグを次期がん対策推進基本計画のなかでは、化学療法の推進の中で謳うのではなく、重点項目として取り組む」ということが改めて強く意見として出されました。

また、在宅医療やチーム医療に関する重点議論が行われ、患者委員からは実際の患者さんの声も踏まえて多くの提案がされました。
特に、松本からは愛媛県での実際に医療資源が少ない中で、患者さんのサポートをどうしていくのかという実例が紹介され、多くの委員が真剣に耳を傾けていました。

そして、がん登録に関するヒアリングが行われ、次回に集中的議論にむけて意見出しが行われました。
患者の立場からも多くの意見が出され、またこの日の参考人に関しても色々な質問が出されました。

今回の協議会では冒頭に外山健康局長から次年度に「がん・健康対策課」の設置の方向の話が出されました。
現在健康局にある2つの室を1つにする方向らしいですが、これに関しては、1つになることで職員が減り本末転倒にならないよう、課になることで増員や増強が行われよりよい対策になるよう患者会も見守り、声を出していかねばならないと思っています。

次回は11月2日。ヒアリングは「経済負担、就労支援、サバイバーシップ」です。
J-CANからは桜井が参考人で呼ばれております。

厚労省、「がん・健康対策課」の新設検討 (CBニュース)

第7回医薬品等制度改正検討部会

(レポート:片木美穂)

10月19日水曜日18時~20時まで厚生労働省で開催された医薬品等制度改正検討部会に片木が委員として出席させていただきました。J-CANからは天野と桜井と眞島が随行者として同席しました。

この日、事務局から、今後の薬事法改正の主たる改正のポイント案が提示されました。
http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/2r9852000001s5dh-att/2r9852000001s5i0.pdf

がん対策推進協議会でも要望が出ているコンパッショネートユースに関しては、治験に入った医薬品を、治験に入る基準に該当しない(すでに他に代替となる治療が無い)患者さんに対してという縮小的な提案であり、名称も「アクセス制度」となっていました。

コンパッショネートユースは欧米各国でも基準がばらばらであり、日本は日本の薬事行政を睨んでオリジナルの制度が必要だという風に感じています。
日本製薬協の長野委員からも「別途詳細を決める検討会が必要では」という意見もありました。
ただし、方向性としては、このタイミングで薬事法として示さねばならないと思うので方向性として上がってきて良かったと思っています。

しかし実際にコンパッショネートユースなどに関しては細かいところまで議論することはできませんでした。

この日も、第5回に引き続き数日前に薬害被害者のみなさまと面談したという小宮山厚生労働大臣がご挨拶に見えられました。
「薬害肝炎検討会の最終提言を真摯に受け止め、二度と薬害が起きないように、できることころから実施していく。先週、薬害肝炎原告団と話した際には、最終提言に関して強い思いを感じて受け止めた。またドラック・ラグ、デバイス・ラグなどについても審査体制の充実などを進めていく。検討部会の提言を最大限に踏まえ、来年の通常国会への法案提出を目指していく」というご挨拶をうけ、身が引き締まる思いがしましたが、議論の論点は、第5回、第6回に引き続き「添付文書の承認事項化」と「医薬品行政を監視する第三者機関」のお話し…。

薬害を起こしたのが「薬」であれば、患者さんの命をつなぐのも「薬」。
日本は世界でも数少ない創薬国であり、日本発の医薬品を生み出すには、「患者の安全を守る」議論と並行して「患者がどこまで副作用を受け入れるのか」といったところも考えなければなりません。もちろん「薬害」はあってはなりませんが、100%安全というお薬はありません。

薬事法は、この改正を機に話し合わなければならない課題はたくさんあります。
医療機器が医薬品と同じ基準でいいのか、再生医療やゲノム創薬など今後の医薬品開発の承認審査はどうするのか、医師主導治験やベンチャー企業の治験が進むために審査料などについてどうするのか、市販後全例調査の徹底や、予期せぬ副作用が発生した時に患者さんや医療者に周知するスキームはこれでいいのか、オーファンドラッグやウルトラオーファンドラッグの基準はどうするのか、行政刷新で廃止が決まった基盤研の機能が厚生労働省に戻って本当に医薬品行政が立ちいかないという事態にならないのか…
正直、残された会議の回数を考えると、それらに関して委員間で議論がなされていないことに身を切られる思いでいます。

最近はこの件で、がん患者会だけではなく、難病の患者会の方からもお電話やメールでご要望をいただくこともあります。
何とか議論の取りまとめができ、いい改正になったと言っていただけるよう、頑張りたいと思います。

関連記事

医療の萎縮を招くか、添付文書めぐり紛糾(m3.com)

薬事法改正のたたき台案を提示(キャリアブレイン)

難病などの薬開発支援 法改正案(NHK)

2011年8月6日土曜日

第5回医薬品等制度改正検討部会

(レポート:片木美穂)

7月22日、厚生労働省にて医薬品等制度改正検討部会が開催されました。
この日は細川律夫厚生労働大臣が冒頭にあいさつくださり緊張感漂う会議でした。

主な議題は
・添付文書の位置づけ
・第三者機関について

でした。

添付文書に関しては、承認事項のようになってしまうと、いわゆる体力や年齢などで患者さんのために減薬することが添付文書の量とちがうとして薬事法違反のようになってしまうのではないか。
国の責任を重くすることはひいては医療現場に行政指導を行うことにつながり医療現場が委縮する、それが患者さんへの医薬品アクセスの阻害につながるのではないか。
患者さんの安全を守るという意味であるのであれば市販後全例調査を厳しくする・データを可能な限り公開し共有するなど別の方法があるのではないかという意見を提案させていただきました。

次回、事務局が法的根拠も交えた提案もするようなので引き続き議論となると思います。
次回は9月16日です。

第22回がん対策推進協議会

(レポート:片木美穂)

厚生労働省で開催された第22回がん対策推進協議会を傍聴しました。

今回の議論は

・予算要望について
・がん研究専門部会報告
・文部科学省にがん教育についてヒアリング

でした。
患者会からも複数の意見書が出されました。

次回開催は8月25日。
・手術と放射線に関するヒアリング
が行われるそうです。

国会がん患者と家族の会に参加しました

(レポート:片木美穂)


8月4日に参議院議員会館で開催された「国会がん患者と家族の会」に参加しました。
 
キャリアブレイン
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20110804-00000001-cbn-soci
m3.com(会員制)
http://www.m3.com/iryoIshin/article/140162/?portalId=iryoIshin&pageFrom=openIryoIshin
 
患者会からは
がん対策推進協議会から天野委員・眞島委員・松本委員
小児がん専門委員会から小俣委員・馬上委員
医薬品等制度改正検討部会から片木
が参加させていただき要望をしました
 
・その1がん患者・経験者の経済支援と就労支援に関する意見書
http://jcan.e-ryouiku.net/bookfile/youbou1108041.pdf
・その2小児がん対策の推進に関する意見書
http://jcan.e-ryouiku.net/bookfile/youbou1108042.pdf
・その3ドラッグ・ラグの解消と副作用被害救済に関する意見書
http://jcan.e-ryouiku.net/bookfile/youbou1108043.pdf
・その4がん患者と家族の視点に基づくがん研究の推進に関する意見書
http://jcan.e-ryouiku.net/bookfile/youbou1108044.pdf
・その5「がん患者を含めた国民が、がんを知り、がんと向き合う社会」実現に関する意見書
http://jcan.e-ryouiku.net/bookfile/youbou1108045.pdf

2011年7月13日水曜日

We Are J-CAN!

(レポート:片木美穂)
6月30日、都内某所でJ-CANの6人が揃って意見交換会をしました。
患者さんのために、やるべきことをやる、そして成果を出す!ということを堂々と言えるメンバーと出会えたことにとても感謝しています。

7月1日に、とある勉強会に6人そろって参加しての記念撮影です!
個性的で、自分の考えを持ち、自分で行動できるパワフルな6人ですが、今後も、どんどんJ-CANと一緒にやりたい!と思ってくださる人が増える活動をしていきたいな!と思ってます。

誰かがやってくれるじゃない、患者さんの困っている問題を解決するために自分たちが動く!
アドボケートは作られるものじゃない、自分からなるものなのだと思ってます。
一緒に本気で患者さんのために汗水を流してくれるアドボケートと出会えることを楽しみにしています。

第2回 医薬品・医療機器薬事戦略懇談会

(レポート:片木美穂)

6月22日に都市センターホテルで開催された表題の会議を傍聴してきました。

アカデミアなどで開発したシーズなどをいかに創薬に結び付けるのかのスタートの段階でPMDAの薬事戦略相談をどうしていくかというような話し合いでした。

相談料の減免や、事前の面談は無料で受けられる取り組みなども提案され、さっそく7月からPMDAで薬事戦略相談が始まりました。

http://www.pmda.go.jp/operations/shonin/info/consult/yakujisenryaku.html

これが直接ドラッグ・ラグ解消に結び付くというよりも、これまでたとえばオキサリプラチンのように、名古屋の大学が見つけても海外で先に承認され、日本ではドラッグラグになったり、またクリゾチニブのように、日本の医師が診断技術を一番持っているのに、治験は韓国で行われ、日本の患者さんが被験者として韓国に行くような…そういうことを防ぐ一助になればいいなと思います。

日本で見つけた種を、日本で創薬し、そして世界に発信していくという未来のためには良い取り組みだと思います。

第4回医薬品等制度改正検討部会

(レポート:J-CAN片木美穂)

6月20日に開催された表題の会議に参加しました。

議題は
1.薬害再発防止のための医薬品行政等の見直し(最終提言)について

2.望月(眞)委員の研究班((1)患者からの副作用報告について、(2)製薬企業からの適応外使用に関する情報提供について)の結果について
3.医療イノベーションの観点からの薬事法関連規制に対する提言について
4.その他

ということで、それぞれの議題について説明を受けるという形でした。
 
年内にとりまとまる議論のはずなのに、とにかく意見出しばかりでこの会議としてどのような意見が出されるのか、患者さんのために何ができるのかと焦る気持ちもありますが、しっかりやっていきたいと思います。
 
なお、次回は7月22日で現在傍聴受付をしています。

第21回がん対策推進協議会

(レポート:片木美穂)

6月22日に開催された第21回がん対策推進協議会の傍聴に行ってきました。

この日の議題は

(1)がん対策推進基本計画の経緯と進捗等について

(2)各専門委員会からの報告
(3)がん診療連携拠点病院等の今後の役割等について
(4)がん患者に対する支援や情報提供の今後のあり方等について
(5)その他

ということで、今後5年のがん対策推進計画を作るというよりも、その前に、全ての委員で改めてこれまでの議論を整理して確認してから一歩踏み出そうではないかというような感じでした。
 
しかし、計画を作るまでに残された時間は少なく、今後の協議会では、患者として何は譲れないのか、優先していくのかをしっかりと意思表示する必要はあると思っています。
 
また、推進協議会のあとは小児がん専門部会が開催され、前回に引き続き小児がん拠点病院制度の話などが行われました。
 
また、この会議のあと、J-CAN有志でロビイングをし、推進協議会のことや、がん患者が抱える問題に関して意見交換をしてきました。

2011年5月29日日曜日

第3回医薬品等制度改正検討部会

(レポート:J-CAN片木美穂)

2011年5月27日18時より厚生労働省19階の会議室において第3回医薬品等制度改正検討部会があり、筆者が委員として参加しました。

震災以降の2回はとても狭いお部屋で傍聴者も限られた人数でしたが会場も大きくなり傍聴者も満席でしたが…それでもお断りせざるを得ない方もいたとか…注目の高さが伺えます。

今回は「医療上必要性の高い医薬品等の迅速な承認等について」というテーマと「医薬品の安全対策」についての意見出しがありました。
(資料)http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/2r9852000001aohz.html

【迅速な承認等について】
事務方より、承認審査、開発について・医薬品医療機器へのアクセスについて・臨床試験のあり方について・医療機器の制度のありかたについてということについて概要の説明がありました。

オーファンドラッグについては、先の行政刷新会議において、オーファンドラッグの開発費の支援などを行っている医薬基盤研究所について「国に戻すべき」という結果になったことの報告がありました。

私からは資料をもとに、ドラッグ・ラグのこれまでの歴史と、今は「点」で良くなった面もあるが、どこもが一番臭い問題をとりこぼしていること、患者さんにとって治療の選択肢がある意味を問いかけました。
http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/2r9852000001aohz-att/2r9852000001djmd.pdf
誠にぶしつけではありませんが製薬業界担当者に「薬の開発ができないことで薬事法が障害になっているところはどこか教えてほしい。そして日本の製薬会社だけではなく、ドラッグラグが起きやすい海外のメーカーである米国製薬協や欧州製薬協からも話を聞くべきではないか」と質問を投げさせていただきました。

まだ問題点のあぶり出しだけですが今後薬事法の改正につなげていけたらと思います。

【医薬品の安全対策について】

医薬品安全対策については第2回の方でも意見を先に出させていただいていました。
http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/2r98520000018rto-att/2r98520000019s3i.pdf

いわゆる個人輸入において多くの危険が潜んでいること。
特に偽薬の問題は世界で問題になっておりIAPO(世界の患者会連合)がWHOに対して対策を求めており、IMPACTという偽薬などの対策にWHOの取り組みに日本も入っています。

やむを得ず個人輸入する場合もありますが、できるだけ正規品が手に入るように守れる施策が必要なように感じています。

国でも、いわゆる個人輸入に関する危険性を啓発をしています
http://www.mhlw.go.jp/topics/0104/dl/tp0401-1b.pdf (個人向け)
http://www.mhlw.go.jp/topics/0104/dl/tp0401-1c.pdf (医師向け)
しかし、こういった国の注意喚起もWEBに情報を挙げている程度では誰にも伝わらないのではという指摘もさせていただきました。

こちらも他の委員からもさまざまな観点から意見出しがされ今後まとめられる方向なので、少しでも良い方向性になるよう頑張りたいと思います。

第20回がん対策推進協議会

(レポート:J-CAN片木美穂)

2011年05月25日9時~開催された第20回がん対策推進協議会を傍聴してきました。
厚生労働省の中では比較的広い9階の省議室での開催でしたが傍聴席は開始前にはすでに満席でした。
資料:http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/2r9852000001den5.html

まず、健康局長より、がん対策推進協議会の成り立ちと使命の話があり、そのあとは事務方が進行する形で会長選挙がありました。
門田先生が3期の会長を務められることになりました。

その後、各専門部会の人事についての議論で、小児の専門部会が原委員と檜山委員の職務の交代があった程度で、その他の委員会はそのままで議論をつづけることとなりました。

最後に今後の検討の進め方の議論がありましたが、さまざまな委員から議論してほしい項目についての意見がありましたが、実際は議論の時間が少ないことからどこまで踏み込めるのか不安を覚える内容でした。
患者会の発言では、眞島委員からは希少がんに対する取り組みについて、花井委員からは相談支援について、松本委員からはこれまでに患者さんから集めた声を大切に患者のためになる議論をしてほしいといった旨が伝えられました。

3期委員を務められている読売新聞社の本田委員からは、昨年、5月から10月まで協議会が開催されずその間に次年度のがん対策予算が決まっていたこと、また議論の中間報告ができていたことから、「きちんとした計画をもとに議論が進むこと」が強く求められました。

事務方からの資料ではこの夏ごろまでに、集中した議論を行い(その間に会議ができるのは月1度としても2~3回)、今後5年のがん対策の文言につなげていくことが言われています。

私たち患者会も、過去5年の施策で「継続するべきもの」「もっと力をいれるもの」「見送るもの」をきちんと見極めしっかりと意見を伝えていかねばならないと思っています。

J-CANからも患者委員が3名協議会に参加していますので、是非とも多くの患者さんからお話を聞かせていただきたいと思っていますしそういう場を持てたらと思ってます。

2011年4月20日水曜日

One world プロジェクトのブログ開設のお知らせ

J-CANのブログにて、情報提供を行ってきました、
被災地のがん患者さんへのケアグッズ提供についての情報ですが、
One world プロジェクトのオリジナルのブログが出来ましたので、
今後は以下のURLにて、最新情報をチェック頂けますようお願い致します。

『One world プロジェクト』ブログ
http://oneworldpro.jugem.jp/

2011年4月18日月曜日

One world プロジェクト メディア掲載等について

■One world プロジェクト メディア掲載等について

●TBSニュース 4月18日放送

被災地でがんと闘う患者に、がんを体験した仲間ならではの視点で選ばれた
ウイッグなどの贈り物が届けられることになりました。

 被災地のがん患者へ送られたのは、抗がん剤で脱毛した患者向けの
ウイッグ=かつらや、帽子、乳がん患者用下着、リンパ浮腫用のストッ
キングなど1000点余りで、17日、ボランティアらによって梱包・発送
作業が行われました。

 小児がんの子供用のウイッグや寒い思いをしないための寝る時用
の帽子など、がん体験者ならではの支援物資となっています。

 「下着類は『待っています』と言い出しにくい。同じがん患者の視点で
送るので、喜ばれるのでは」(ボランティアの乳がん体験者)

 「ウイッグがないことで外出できなかったり、避難所にいられない、
そのあたりを皆の気持ちでケアしたい」(スタッフで乳がん体験者)

 「何が必要なのか分かっている人(がん体験者)なので、必要な物を
送る態勢ができた」(スタッフで乳がん専門医)

 ウイッグなどは、岩手、宮城、福島の3つの病院に送られて、必要な
患者に配られることになっていて、主催者は今後も、患者のニーズに
あったものを随時、送りたいとしています。(18日06:11)

●読売新聞 4月17日掲載
「がん患者に帽子を」患者会など被災地へ…第1便発送
 抗がん剤治療の副作用で髪が抜けた頭を覆うカツラや毛糸の帽子などを被災地のがん患者に届ける活動を患者会有志や医師が進めている。
 きょう17日、寄付で集まった第1便が、東京から仙台市、盛岡市、福島県いわき市の病院に発送される。
 活動の中心はがん患者の社会参加を促すNPO法人理事長の桜井なおみさんら、乳がん患者3人と、埼玉医科大国際医療センターの佐治重衡准教授ら医師2人。桜井さんが、東北大病院の薬剤師・北村奈央子さんから「がん患者用の生活用品がなく、困っている」と聞いたのが発端。ツイッターで寄付を呼びかけ、約80人分のカツラ、約600人分の帽子などが集まった。
 桜井さんは「がん経験者も被災地の力になりたいという思いを持っている。思いがつながるといい」と話す。第2便以降も予定しており、寄付の呼びかけを続ける。問い合わせは、「ワン・ワールド・プロジェクト」(メールアドレス 1WPro2011@gmail.com

2011年4月16日土曜日

『乳がん治療に関する病院アンケート2010』1,000冊を被災された治療中の乳がん患者の皆様に無償提供します

乳がん体験から医療を考える「イデアフォー」さまが、冊子を無償提供してくださるそうです。
冊子については下記イデアフォーさまのWEBサイトにも詳細が記載されています。
http://www.ideafour.org/

****************************************

イデアフォー発行の イデアフォーでは、東日本大震災に被災された方が、乳がん治療継続のために病院を新たに探す手助けとして『がん治療に関する病院アンケート2010』1,000冊を無償提供します。申し込みは、被災された本人以外に、家族、親戚、友人、サポートする方、医療関係の方、など。下記のところにご連絡ください。メール便でお送りします。
 *被災した患者のために、家族、親類、友人が、受取人と送付先を指定して申込みすることも可能です。
 *しかし本人が申し込みをしていない本が突然に届くと不安に感じることもあるかと思います。
  そのため発送の時に依頼者のお名前を記入した受取人様への発送メモを入れるようにいたします。必ず申込みの方のお名前と関係をご記入ください。
 *また複数の方が同じ受取人様を指定して依頼された場合は最初に連絡をいただいた方のお名前で1冊発送させていただきます。何卒ご了解ください。
 
   ハガキ:〒136-0071 東京都江東区亀戸2-30-6 1F
        イデアフォー 「病院アンケート2010無償提供」 宛て
   FAX :  03-3490-0948 (中澤宛て)
   e-mail : support-110311@ideafour.org  件名:「病院アンケート2010無償提供」とし、下記の記入事項をお知らせください。

<申込み時の記入事項>
 申込みの方のお名前:フルネームで
 申込みの方の関係:本人、家族、親戚、友人、サポートする方、医療関係の方、その他 
              いずれかご記入ください。
 送付先・受取人名:郵便番号、ご住所、TEL、お名前(フルネームで)
             気付け、所属先などがある場合は、必ずご記入ください。 

2011年4月13日水曜日

【One world プロジェクト】よりお礼~ご支援の品が届いています~



  4月19日時点(第一便を発送した後に、これだけ届いています!)

たくさんのご支援の品が、続々と全国から寄せられています。
少しでも気分がはなやかになりますように、とお花をウィッグに入れて
くださった方もいらっしゃいました。

本当にありがとうございます。皆さんからの気持ち、東北に責任をもって
お届け致します。

引き続き、ウィッグと帽子の募集をさせて頂いております。
どうぞご支援お願い致します。

※第二次締め切りが4月28日(木)となりました!

http://jcan.e-ryouiku.net/oneworld.html

■鹿児島にもこれだけ届いています。ありがとうございます!
(4月19日時点)



2011年4月11日月曜日

【ウィッグ&ケア帽子のご提供をお願いできませんか?】【仕訳けボランティア募集】

OneWorldプロジェクト」からのお知らせ

こちらからも見られます

3月11日に発生した東日本大震災により、たくさんの皆さんが亡くなられました。被災された皆さまに心よりお見舞い申し上げます。

このたび有志一同で、被災地にいらっしゃるがん患者さんの必要な物資支援をする
OneWorldプロジェクト」を立ち上げました。
被災地では、ウィッグが手元にない状態で避難所で過ごす患者さんや、
避難所に居づらく自宅避難をされている方もいらっしゃいます。
寒さや衛生状態が悪さから、リンパ浮腫が悪化している患者さんもいます。
乳がん患者さん専用の下着も不足しています。

リンパ浮腫用のケア用品と専用下着に関しては、日本対がん協会のご支援を受け、まとまった数を東北へお送りすることができることになりました。

しかしウィッグや帽子を購入する費用は足りません。

ぜひ皆さんからの温かいご支援をお願いしたいと思っております。
皆さまの手元に使わなくなったウィッグやケア帽子がございましたら、
ご提供をお願いできないでしょうか。
何卒ご協力のほどよろしくお願い致します。

※なお、ご送付頂いた物資の一覧、送付状況はJ-CANのブログ上で紹介をし、
御礼にかえさせて頂きます。

※被災地の皆さんの物資の入手方法について
大変申し訳ありませんが、諸般の都合により、物品の提供は病院施設からの提供または貸与を基本とさせていただいています。個人から直接注文をお受けすることはお断りしておりますので、あらかじめご了承ください。

物資が必要な方は、通院している病院でお尋ね下さい。
通院先に物資が届いていない場合は、病院からワンワールドメールまで
お問い合わせください。

<One Worldプロジェクト有志一同>
佐治重衡(埼玉医科大学国際医療センター 腫瘍内科)
谷野裕一(公立那賀病院   乳腺呼吸器外科医長)
北村奈央子(東北大学病院 化学療法センター)
桜井なおみ(NPO法人HOPEプロジェクト代表・乳がんサバイバー)
寺田真由美(KMaCS代表・乳がんサバイバー)
三好綾(NPO法人がんサポートかごしま理事長・乳がんサバイバー)

協賛
公益財団法人日本対がん協会


後援
J-CAN
*******************
■ご提供頂いた品の提供先について
頂いた品については、One Worldプロジェクトのメンバーが責任を持って、宮城県の東北大学病院薬剤部宛(北村奈央子さん)に送付させて頂きます。
そちらの医療スタッフの皆さんから東北大学ほか県内の避難所数か所、石巻赤十字病院、東北厚生年金病院、福島県いわき市内の病院等に送らせていただき、必要とされている患者さんへ手渡しして頂きます。

■送付頂く品について
※ウィッグのご提供について
使用済みの場合、お手入れをして頂き、可能な範囲で使える状態にされている品をご提供頂けますと幸いです。
ウィッグは、発送前に美容師さんに作業に確認、調整していただいたうえで発送します。
ウィッグネット(新品)を一緒に発送します。
※ケア帽子のご提供について
できましたら新しいものをご提供頂けますと幸いです。使用済みの場合は、クリーニング・洗濯等をしていただき、気持ちよく使える状態にされている品をご提供頂けますと幸いです。

■ご送付について
ご協力いただける方は、以下の住所にご送付頂けますようお願い致します。
大変恐縮ですが送料はご負担頂けますようお願い致します。

※送付時に、品物名と個数を書いた用紙を同封して頂けると助かります。

送付先
100-0006 東京都千代田区有楽町2-5-1 有楽町マリオン13F 
公益財団法人日本対がん協会内 是澤様・岩沢様宛 One Worldプロジェクト
問合せ先:TEL:03-5218-4771
※対がん協会への電話はお控え頂き、以下のメールでの問い合わせをお願い致します。

■送付締切日
第1次締切日:平成23年4月16日(土)※必着!
第2次締切日:平成23年4月28日(木)※必着!
************************
【仕分け&梱包ボランティア募集】


おかげさまでたくさんの方にお申し込み頂き、第1回仕分け作業は
たくさんのボランティアの皆さんのご協力のもと、終了致しました。感謝致します。

第2回の仕分け作業の日程が決まりましたらまたご連絡致しますので、
ご協力お願い致します。

また集まった品を仕分け&梱包&発送のお手伝いを頂けるボランティアを募集します。
何卒ご協力のほどよろしくお願い致します。

■日時:平成23年4月17日(日) 12時~15時

■集合場所:日本対がん協会 会議室
100-0006 
東京都千代田区有楽町2-5-1 有楽町マリオン13F
当日連絡先:03-5218-4771(午前11時以降~

 
■ボランティア内容
被災地に届ける商品の仕分け、梱包のお手伝い

■募集人数
10人(各日)

■交通費等
ボランティア場所までの交通費等は各自負担となりますので、ご了承ください。

■ボランティア申し込み方法


件名に[ボランティア希望]と書いて、
本文に【氏名、年齢、住所、電話番号(必ず連絡がつく番号)、
メールアドレス、ボランティア可能な日時】をご記入のうえ、
お申し込み下さい。

※たくさんのお申し込みを頂いた場合は、
お断りする場合もございますのでご了承ください。

ボランティア医療従事者による、被災者向けメール医療相談

がん医療に特化したわけではありませんが、小児科や耳鼻科…さまざまな分野の医師がボランティアで被災者向けメール医療相談を行っているそうです。
下記サイトを是非ご覧ください。

Rescue 311

2011年4月4日月曜日

日本対がん協会が、被災地のがん患者さんの相談電話を開設

日本対がん協会が、被災地のがん患者さんの相談電話を開設しました。

http://www.jcancer.jp/news/2011/20110402.html

以下、ホームページより。

東日本大震災で被災された方々には、がんを患っている方も
少なくありません。主治医と連絡が取れなくなった人、
通院できず抗がん剤などの治療を中断せざるを得なくなった人……

多くの患者さんが困難に直面しています。
そんな方々を少しでも支援できれば、と日本対がん協会は、
「フリーダイヤル がん電話相談」始めました。

■看護師・社会福祉士が、医療を含め、心の悩みごとなどの
相談も受ける「がん相談ホットライン」で、

番号は「0120−788−233」です。
時間は、祝日を除く毎日午前10時から午後4時です。(1人につき20分)

■「がん専門医による電話相談」

番号は「0120−822−355」です。
時間は、祝日を除く月曜から金曜の午前10時から正午です。(1人につき20分)

 日本対がん協会では「この2つのフリーダイヤルは
被災された方々のがん相談専用として運用したい。
お1人の相談時間を20分に限らせていただいたのは、
できるだけ多くの方々の相談にこたえるためにです。
少しでも役立てていただければ」と話しています。

「フリーダイヤル がん電話相談」
◆がん専門医による電話相談 0120-822-355
(月~金曜の午前10時~正午、祝日を除く)
◆がん相談ホットライン   0120-788-233
(祝日を除く毎日、午前10時~午後4時)

肺癌学会より【肺癌や中皮腫の患者さん相談窓口一覧】

特定非営利活動法人日本肺癌学会WEBより。

**************
 
【投稿日時: 2011-03-25】
病気のこと、薬のこと、体調のこと、病院のこと、今後のこと、お困りのことと思います。
以下に、肺癌・呼吸器腫瘍専門家の相談窓口一覧を掲載しています。
どんなご質問にもお答えしますので、以下のリストの中からご希望の医師あてにメールにてお問い合わせ下さい
http://www.haigan.gr.jp/uploads/photos/274.pdf

**************

2011年4月2日土曜日

乳癌学会より『被災地の乳癌患者さんへのQ&A』公開

日本乳癌学会よりご連絡を頂きました。

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今回の東北地方太平洋沖地震に被災され、治療継続が困難な方へのQ&Aを掲載いたしますので、参考にされてください。なお、治療受け入れ可能な施設の情報もご参照ください。

●乳がん化学療法およびホルモン療法を受けておられる方へ
http://www.jbcs.gr.jp/20110323_1.html

●乳がんの放射線治療を受けておられる方へ

●乳がんの手術療法について

●東京都乳癌連携手帳
患者さん個人の乳がん治療に関する情報の整理に
お使いください。

http://www.jbcs.gr.jp/20110324/renkei.pdf

*********

2011年4月1日金曜日

鹿児島の相良病院で被災地の乳がん患者さんの相談窓口開設しています

鹿児島市にある乳腺専門病院「相良病院」で、

乳腺専門医と、乳がん看護認定看護師による
被災地の乳がん患者さん対象の相談窓口を開設しています。

**********************
この度の東北地方太平洋沖地震で被災された方々に心よりお見舞い申し上げます。
この震災により乳がん治療を継続できない方、ご心配の方、ご一報ください。
■ 連絡先窓口:地域連携・がん相談室  
TEL:099-216-3360
■メール:chiiki@sagara.or.jp

担当医師:玉田修吾副院長
担当看護師:戸畑利香乳がん看護認定看護師

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2011年3月31日木曜日

頭頸部がんの医療支援機関リスト

日本頭頸部外科学会および日本頭頸部癌学会から頭頸部がんの医療支援機関のリストが公表されています。
以下のURLです。
日本頭頸部癌学会:http://square.umin.ac.jp/jshnc/
日本頭頸部外科学会:http://www.jshns.umin.jp/

医療機関の受信・窓口負担について

http://jcan.e-ryouiku.net/bookfile/kourou001.pdf

医療機関の受信・窓口負担について厚生労働省にPDFファイルがあっぷされていました。

保険証や窓口負担についてわかりやすく書いてありますので参考にしてください。

日本肝胆膵外科学会東北関東大震災 愛の手プロジェクト

日本肝胆膵外科学会が、[東北関東大震災 愛の手プロジェクト]として被災地並びに近辺において手術環境が整うまでの間、膵臓癌あるいは胆管癌で手術を要する患者さんの紹介を受け付けることのできる施設を全国から募り公開致しているそうです。
日本肝胆膵外科学会のHPです。http://www.jshbps.jp/

2011年3月27日日曜日

日本呼吸器学会より(胸部腫瘍に関するQ&A)

日本呼吸器学会のホームページに、
胸部腫瘍に関するQ&Aが掲載されました。

http://www.jrs.or.jp/home/modules/citizen/index.php?content_id=134
↑こちらをクリックして、一番下をご覧ください。

内容は以下のようなものになっています。

全体的なことについての相談)
Q1.肺癌(胸膜中皮腫)のことについて相談したいのですが、どこに尋ねれば良いのでしょうか?
(受け入れ医療機関について)
Q2.肺癌(胸膜中皮腫)で薬物療法を受けています。治療受入れ医療機関を探しています。
Q3.被災して、通院での治療ができません。入院治療受入れ機関を探しています。
Q4.肺癌で手術をした方がよいと言われています。治療受入れ機関を探しています。
Q5.肺癌で放射線治療を受けています。治療受入れ機関を探しています。
Q6.肺癌の疑いがあるといわれています。診断と治療をお願いできる医療機関を探しています。
(薬物療法について)
Q7.イレッサ/タルセバを内服しています。残り少なくなりましたが、続けないといけませんか?
Q8.外来化学療法を受けていました。継続できない状況にあり不安です。
Q9.肺癌の薬物療法が中断しています。どのくらい空けても大丈夫なのでしょうか。
Q10.外来化学療法の副作用が心配です

2011年3月25日金曜日

乳がんの放射線治療に関するQ&A

乳がんの放射線治療に関するQ&A (日本乳癌学会)

NCI:放射線被ばくと癌治療に関する対処

■NCI:放射線被ばくと癌治療に関する対処
私たちから世界のadvocateへ発信したメッセージにNBCC(全米乳がん連合)が応え、NCI(米国国立がん研究所)が情報提供をしてくださいました。JAMT翻訳、勝俣先生(国立がん研究センター)の監修。
放射線被ばくとがん治療に関するアドバイスがつまっています。

http://jcan.e-ryouiku.net/bookfile/ncimail.pdf

2011年3月23日水曜日

遠隔地へ被災され治療を受けられるがん患者さんへ

J-CAN事務局(卵巣がん体験者の会スマイリー)の片木です。
今日は当会で被災されている患者さんとその担当医師(送りだす側、受け入れた側)からのアドバイスを掲載いたします。
参考になれば幸いです。
※これは今回のケースだけなので必ずしもこれが一般的な意見ではないことをご了承ください。

なお、医療機関からのお申し出で、送りだす医療機関は「治療できない」という勘違いをうけられては困るとのこと、受け入れ側は現在受け入れを表明を公式にはしていないというために、病院名は割愛させていただきます。

【患者さんより】
腹水がたまっている状況での避難所での生活は厳しい。
紹介状を書いてもらうのに時間がかかる(やむをえない)。
交通機関が遮断されているため、移動が厳しかった。
(いったん日本海側に移動しての長距離移動に耐える体力がいる)
1日では移動しきれないので、交通費に加え、宿泊するための現金がいる。
移転先は知らない土地なので、行動を一つ取るにも時間がかかる。
(電車がわからない、買い物がわからない、病院がわからない…)

【医師より】
紹介状がないと引き受けにくい
CTやMRIなどを持って避難は難しいと思うので、若干転院先で検査は必要
化学療法は日帰り、1泊2日などが多いため、患者さんが被災地から通いで治療を受けるには交通費などもかかるし体力的には難しいのではないかよく考えてほしい
遠方の病院に引き受けてもらうときは、親戚や友人など生活の世話をしてくれる人がそばにいないと厳しいと思う(治療以外の生活の時間も長い)
(現状では)治療費を免除はできないので、支払っていただかないといけないためにも親戚や友人のサポートがある場所での治療を選んでほしい

自然災害発生後のがん対処法~がん患者と介護者のためのQ&A

東北地方太平洋沖地震において被災されたがん患者への情報提供として、米国がん協会(American Cancer Society)による本Q&Aを掲載しています。
PDFファイルはこちら

東北関東大震災被災放射線治療患者さんの他機関放射線治療受け入れについて

http://www.jastro.or.jp/news/detail.php?eid=00190
日本放射線腫瘍学会では上記に受け入れリストを掲載しています。

乳がん化学療法およびホルモン療法を受けておられる方へ

日本乳癌学会ホームページに今回の東北地方太平洋沖地震に被災され、治療継続が困難な方へのQ&Aを掲載されています。

Q&Aはこちら

乳がん患者さんの受け入れ可能医療機関一覧

日本乳癌学会のWEBサイトでは、受け入れ可能な病院(認定施設)や治療可能な内容を一覧としてお知らせしています。

受入施設一覧は随時更新していくそうです。
また、患者さんの受け入れに関しましては、各病院の外来化学療法室や病棟の空床等、事情がありますので、各施設の対応および各担当医とご相談のうえ最終的な結論を出していただきますようお願いします。

国立がん研究センター被災がん患者ホットライン

国立がん研究センターのホームページより

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被災されたがん患者さんの受け入れに関するホットラインを開設しております。


■患者さん


国立がん研究センターもしくはがん治療可能な病院での
診療についてご相談をお受けします。

平日
 国立がん研究センター宛の紹介状(診療情報提供書)を準備できる方
  03-3547-5130(10時~16時)
 上記紹介状を準備できない方 
  03-3547-5293(9時~18時)

夜間・休日
 国立がん研究センター宛の紹介状(診療情報提供書)を準備できる方
  03-3547-5130(平日の10時~16時にお電話ください)
 緊急を要する方
  03-3542-2511
  緊急を要しない方は、平日(9時~18時)にお電話下さい。

●医療機関の方

 国立がん研究センターで診療をお引き受けするか、がん治療が可能な病院を
 ご紹介します。
 
 平日
 0570-011-150 (10時-18時)
 (「患者必携事務局です」とアナウンスが流れますが、そのままお待ちください)

 夜間・休日
 緊急を要する方
 03-3542-2511
 緊急を要しない方は、平日(10時-18時)にお電話ください

2011年3月21日月曜日

世界のがん患者支援者へ 日本の患者支援者からのメッセージ -大災害に直面して -

HOPEプロジェクトの桜井さん、KMaCSの寺田さんを事務局に、患者団体有志で世界のがん患者支援者へ 日本の患者支援者からのメッセージ -大災害に直面して -という声明を発表しました。

世界のがん患者団体や関連団体にこのようなメッセージが伝わることで、この経験を未来に活かし、正しく理解してもらうことができればと考えております。

声明はこちらから
http://jcan.e-ryouiku.net/bookfile/seimei110321.pdf

東北地方の放射線治療の施行状況と拠点病院の状況(がん研究センターWEBより)

東北地方の放射線治療ができる施設、ストップしている施設の
一覧です。
http://www.ncc.go.jp/jp/information/pdf/hoshasen_chiryo.pdf

3月19日時点

がん診療連携拠点病院の被災状況と、
受け入れ状況一覧
http://ganjoho.jp/data/public/news/2011/files/kyoten_taisei.pdf

3月20日20時時点

(国立がん研究センターWEBより)

2011年3月20日日曜日

ホスピス緩和ケアを必要とする被災地の患者さんの相談及び受け入れ可能な施設

NPO法人 日本ホスピス緩和ケア協会のホームページからの情報です。

ホスピス緩和ケアを必要とする被災地の患者さんの相談をしているところ、
及び、受け入れ可能な施設の一覧です。

医療機関、相談先一覧の情報は随時下記ホームページで更新されているそうです。
ご確認ください。
http://www.hpcj.org/

放射線被ばくに関する基礎知識

放射線医学総合研究所に放射線被ばくに関する基礎知識が掲載されています。

とてもわかりやすいので参考になさってください。

基礎知識は、第5報まで出ています。ホームページをご覧ください。
<放射線被ばく等に関するお問い合せ電話番号>
一般の方は、下記番号にお問い合せ下さい。
090-5582-3521  080-2078-3307(*)
090-4836-9386  090-7408-1074(*)
080-2078-3308  090-8591-0735(*)

ただし、回線が十分に確保できていないため大変混み合っております。ご了承下さい。
なお、状況に応じ一部(*)の電話が不通となる場合がありますのでご理解下さい。

こちらでも対応可能なようです。  文部科学省「今回の原子力災害に関するお知らせ」

日本血液学会WEBより

日本血液学会のホームページです。
http://www.jshem.or.jp/

被災地で診療されている医師の方へ、血液疾患診療や
がん化学療法の受け入れが可能な施設の情報を
提供されていますので、ホームページをご覧ください。

http://www.jshem.or.jp/news/pdf/20110325shisetsu-list.pdf
(3月25日時点)

被災地の皆さんへ(お風呂に入れる場所の情報)

被災地の皆さん、避難生活を送っている皆さんへ
お風呂に入れる場所の一覧です。

PC用リンク集
http://sairosha.com/furo/furoikoka/hisaitijoho.htm

携帯用リンク集
http://save01.tcdata.jp/index.php?http://sairosha.com/furo/furoikoka/hisaitijoho.htm

グーグルマップ
グーグルマップ表示はこちら(ご協力ありがとうございます!)
グーグルマップ短縮URL→http://goo.gl/x4XDP

NPO法人ピュアの藤田さんから情報を頂きました。
ありがとうございました。

東北地方太平洋沖地震被災地域で在宅酸素療法及びNPPV療法を受けておられる患者の方へ

日本呼吸器学会WEBより

*************************

2011年3月11日午後2時46分頃に発生した東北地方太平洋沖地震により、
呼吸器病患者の治療に困難が生じているケースが少なくありません。

特に在宅酸素療法やNPPVによる治療を受けている方は停電等により
治療の継続に困難を感じておられます。

相談先は基本的にはかかりつけの医師になりますが、
このような状況下で日本呼吸器学会東北支部として、
治療上の相談窓口を 資料のように設置しております。
(下に書きだしました)
ご利用頂ければと思います。

■青森県
1)弘前大学保健管理センター 0172-39-3126
    担当医師名:高梨信吾(たかなししんご)
2)弘前大学大学院医学研究科 0172-39-5345
    担当医師名:西條康夫(さいじょうやすお)
3)浪打病院 017-742-4341
   担当医師名:蛯名昭男(えびなあきお)

■岩手県
1)岩手医科大学付属病院 呼吸器・アレルギー・膠原病内科 019-651-5111
  担当医師名:山内広平(やまうちこうへい)、小林仁(こばやしひとし)
 中舘俊英(なかだてとしひで)、中村豊(なかむらゆたか)

■秋田県
1)秋田大学医学部付属病院 018-834-1111
  担当医師名:佐野正明(さのまさあき)…呼吸器内科
         佐藤一洋(さとうかずひろ)…呼吸器内科
         塩谷隆信(しおやたかのぶ)…保健学科
2)秋田県厚生連平鹿総合病院 0182-32-5121
  担当医師名:木村啓二(きむらけいじ)…第二内科

■山形県
1)済生会山形済生病院 023-682-1111
  担当医師名:武田博明(たけだひろあき)…呼吸器内科

■宮城県
1)東北大学大学院医学系研究科 022-717-7160
 担当医師名:小川浩正(おがわひろまさ)…内科病態学講座産業医学分野

■福島県
1)寿泉堂総合病院 024-932-6363
 担当医師名:前田真作(まえだしんさく)…呼吸器科

2)福島県立会津総合病院 0242-27-2151
 担当医師名:新妻一直(にいづまかつなお)…内科
        斉藤美和子(さいとうみわこ)…内科
  

 並びに上記の患者さんへの相談に応じることが可能な
医療機関がありましたら、ぜひお申し出頂ければと存じます。

日本呼吸器学会東北支部支部長
山内 広平
[日本呼吸器学会東北支部事務局]
〒020-8505
岩手県盛岡市内丸19-1
岩手医科大学内科学講座
呼吸器・アレルギー・膠原病内科分野
TEL:019-651-3918 FAX:019-626-8040
E-mail:kadowaki@iwate-med.ac.jp

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がんの子どもを守る会WEB等からお子さんへの対処について

小児がんのお子さんや、ご家族向けの被災地や非難されている皆さんへの
情報がまとめられています。

がんの子どもを守る会WEBより

東北関東大震災関連情報 3月17日更新

2011年3月17日15時現在、以下の通達が厚生労働省より出ています。小児がんなど難病の患児ご家族に関係するものだけを抜粋して掲載していますので、詳細は厚生労働省のホームページ(http://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/2r98520000014tr1.html)にてご確認ください。
  • 平成23年東北地方太平洋沖地震及び長野県北部の地震の被災に伴う保険診療関係等の取扱いについて
  • 東北地方太平洋沖地震による被災者の公費負担医療の取り扱いについて
  • 地震により被災した発達障害児・者等への避難所等における支援について
  • 東北地方太平洋沖地震による被災者に対する子ども手当の認定等について
  • 東北地方太平洋沖地震による被災者に対する児童扶養手当等の取扱いについて
  • 東北地方太平洋沖地震に伴う予防接種の取扱について
  • 平成23年東北地方太平洋沖地震及び長野県北部の地震の被災に伴う保険診療関係等の取扱いについて
  • 人工呼吸器を利用する在宅医療患者の緊急相談窓口の設置について
  • 平成23年東北地方太平洋沖地震における処方箋医療品(医療用麻薬及び向精神薬)の取扱いについて
  • 生活福祉資金貸付(福祉資金[緊急小口資金])の特例について
  • 東北地方太平洋沖地震による被災者の公費負担医療の取扱いについて
また、日本糖尿病学会より以下のようにインスリン入手のための相談連絡先についての資料も発表されています。ご参照ください。
インスリン入手のための相談連絡先について
診療中の医療機関情報

2011年3月17日

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NPO法人日本小児白血病リンパ腫研究グループWEBでも
情報提供が行われています。
http://www.jplsg.jp/shinsai.htm

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心のケア情報センター
災害時の後に生じる子供のストレス症状についてリーフレット配布。
■被災した子供さんの保護者の方へ
      
■学校の先生方へ

■災害時の子供のメンタルヘルス     

日本小児精神医学研究会からの情報提供。

東北地方太平洋沖地震による健康障害の予防・治療に関する学術情報リソース提供

東北地方太平洋沖地震による健康障害の予防・治療に関する学術情報リソース提供の開始について京都大学大学院医学研究科がこの度の震災への対応として、健康・医療情報の質評価と提供を行う国際機関であるコクラン共同計画(Cochran Collaboration)の正式許可を得て、震災・洪水に伴う健康障害の予防・医療に関する情報を含む同計画のエビデンスエイド等の翻訳・公開をはじめたようです。

http://www.server-system.jp/resource/

自然災害発生後のがん対処法 - がん患者と介護者のためのQ&A

被災されたがん患者への情報提供として、米国がん協会によるQ&A(和訳)に日本の情報を加えて掲載。

『自然災害発生後のがん対処法 - がん患者と介護者のためのQ&A https://www.teamoncology.com/0_news/images/coping-with-cancer-ACS.pdf

2011年3月18日金曜日

治療中の患者さんへ、放射線の影響について

抗がん剤、放射線などの治療で白血球などが低下している患者さんの中には、今回の原発事故に関連してその影響をご心配の方も多いと思います。
愛媛県緊急被ばく医療アドバイザー(放射線医)山本尚幸先生から、現時点(3月18日午前10時)での注意点についてご意見をいただきました。

①抗がん剤などで血球減少症の患者さんへの今回の事故の影響について
   原発事故自体がきわめて稀なケースのため、具体的に血球減少症の方の放射線被ばくに絞ると
   十分な知見はないのですが、一般的に放射線化学療法(放射線治療+化学療法)を受けた患者などの場合、
   高度な血球減少症が生じる可能性があることは知られていますので、両者は相加的に影響すると考えられます。
   しかし、現時点で一般住民の方の被ばく線量は骨髄機能に影響を与えるレベルではありませんので、過剰な心配は
   不要です。
 
②放射線の医学利用と、被ばくについて
    胸部X線検査1回が約0.3mSv、
    肺転移の診断などに用いる胸部CT1回の骨髄の被ばく線量がが5~10mSv、
    癌の骨転移の診断などに使われる骨シンチグラフィーによる骨髄の被ばく線量等が1回7~10mSv
  などがあげられていると思います。
   医学において利用される放射線も、今回の事故に関連した放射線も基本的には同じです。
     少し詳しく言うと、放射線にはX線、α線、β線、γ線、中性子線、粒子線などいろいろなものがあり、それぞれに
     同じ放射能を持っていても、人体影響の程度は異なります。そのあたりを考慮して放射線の種類による違いを
     調整して人体への影響を示す単位がSv(シーベルト)です。
   ただし、2点大きな違いがあります。
   第1は、医学利用による放射線の多くは体の一部のみの被ばくです。これは、同じ量の全身被ばくとは影響が全く異なります。
   例えば、放射線治療の場合、典型的には2Gy(概ね2Sv)を一日に照射し数日に分けて合計40~70Gyがんの局所に照射します。
   もし全身に1回2Gyなどの被ばくが生じると、全身的な急性放射線障害の症状が出ますが、もちろん放射線治療でそのような症状は
   ありません。今回のように大気中に放出された放射性同位元素による被ばくは、一応全身の被ばくと考えますので、単純な比較は
   成立しません。
   第2に、医学利用では、診断や治療の目的に限られた部分に、目的とする効果を挙げるための最少量の放射線を照射することを
   目標として、放射線科医や診療放射線技師、放射線物理士等は日々努力をしています。また患者にとってはそういった検査・治療に
   よって、早期診断が可能になったり治療ができるというメリットがあります。したがって、これも事故による被ばくとは異なる点といえます。
 
    まとめると、日頃専門家以外は放射線の量に対するイメ-ジがありません。そこで少しでも身近なものに例える目的で、医療被ばくに
   例えて説明する場合があります。どちらも量においては変わりはありませんが、今回の事故をきっかけに放射線に対する過度な恐怖心を
   持って、医療において必要かつ最小限の放射線被ばくを恐れる必要はありません。
   また、一方で現時点において、原発周辺の住民のかたに人体影響の生じるほどの放射線被ばくが生じているような状況ではありません。
   被ばくが住民の方にとってメリットがありませんので、わずかな被ばくも避けるために慎重に汚染の防止や除去(避難、屋内待機、
   脱衣等)、汚染の有無の確認などを行っているという状態です。

被災地での簡単なタオル帽子の作り方

スヴェンソンの医療事業部長坂さんより、被災地でも
簡単に作れるタオル帽子を教えて頂きました。

タオルを用意します。
被災地の方でタオルがまだ手に入らない方、申し訳ありません。

頭のサイズに合わせて筒状に折りたたみます

先を指でつまみます

輪ゴムで止めます


完成です。

 その他にもネット上で見つけましたので、リンクさせていただきます。

 ■ライフパレットさんWEB 簡単帽子の作り方
  http://lifepalette.jp/contents/show/196